

「資源がない国」は、もう終わりにしよう
- お役立ちコラム

「資源がない国」は、もう終わりにしよう
こんにちは、加藤です。
皆さんのスマートフォン、電気自動車、風力発電のモーターには、
とても貴重な金属が使われています。
「レアアース(希土類)」です。
ネオジム、ジスプロシウム、イットリウム……
聞き慣れない名前ですが、
私たちの暮らしはこの金属なしには成り立ちません。
「産業のビタミン」とも呼ばれています。
ところが、レアアースの生産は中国への依存度が非常に高く、
日本の輸入も大部分を中国に頼っています。
もし何かの理由で輸入が止まったら・・・。
実際、2010年には尖閣諸島の問題をきっかけに、
中国からのレアアース輸出が大きく滞ったことがあります。
そして今も、米中の貿易摩擦の中で、
中国はレアアースの輸出管理や関連技術の管理を強化する動きを見せています。
2026年2月、日本の最東端・南鳥島の沖合から注目すべきニュースが届きました。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、
地球深部探査船「ちきゅう」が、
水深約5,600〜6,000メートルの海底から
レアアースを含む泥(レアアース泥)の試験採取に成功したと公表しました。
水深6,000メートル級の深海。
富士山の高さの約1.5倍です。
そんな深海の底から、
長さ約10メートルのパイプを約600本つなぎ合わせて、
泥を吸い上げる・・・想像してみてください。
超高層ビル6本分の深さに、極細のストローを差し込んで、
ピンポイントで泥を吸い上げるような作業です。
しかも、500気圧を超える水圧と海流の中で、です。
環境への影響を抑える
「閉鎖型循環方式」という独自技術も使われています。
日本の深海技術の底力を感じます 。
果たして、どれくらいの量が眠っているのでしょうか?
東京大学の研究チームは、南鳥島周辺に、
世界需要の数百年分に相当するレアアース資源が存在する可能性を公表しています。
さらに、南鳥島のレアアース泥は極めて高品位とされ、
開発上の障害となる放射性元素が少ない可能性も
研究者から指摘されています。
陸上鉱山のレアアース採掘では、
放射性廃棄物の処理が課題になることがありますが、
深海のレアアース泥にはその課題が軽減される可能性があるという点も、
注目に値するポイントとなっています。
「資源がない国」と言われ続けてきた日本の排他的経済水域(EEZ)に、
これほどのレアアースが眠っていたというのは、
まさに、「逆転のストーリー」です。
今回の試験採取は、あくまで「第一歩」です。
もちろん、深海からの採掘を産業として成立させるには、
まだ多くの課題があります。
掘削・精製技術の確立、コストの問題、環境への影響評価・・・。
簡単な道のりではありません。
実用化までにはなお時間を要する可能性があります。
日本は衰退している・・・最近はそんな声をよく耳にしますが、
南鳥島の海底に眠るレアアースの存在は、
日本にはまだ大きな可能性があることを教えてくれました。
足元にある可能性に気づき、それを活かす技術と覚悟を持てるかどうか。
これは資源の話であると同時に、
私たちの人生にも通じる考え方だと思うのです。
時には、足元に眠っている「自分の可能性」に
ぜひ目を向けてみてください。

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